ミュージックソムリエ協会blog

シチュエーション別の音楽や、ミュージックソムリエ協会の日々の活動状況などをお伝えします!

★☆ミュージックソムリエ協会の活動を発信中☆★
日々、どういう活動をしているのか?
なかなか表面的にはお伝えできない毎日の奮闘ぶりだったり、
・・・じゃなかったりをお届けします!

「ひとり炎上アホみたいに踊りたくなる曲」

 

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ によるもの。 

今回は「ひとり炎上 アホみたいに踊りたくなる曲」です。自分の中にある野生の血が騒ぎだす!耳にしたとたん、時間も場所も関係なく、カラダが勝手に動いてしまうような、ノリの良い曲を集めました。寒い冬は、ほっこりした音楽と温かい飲み物もいいけど、踊りまくってカラダの中から熱くなっちゃいましょう。

 

 

1.Red Hot Chili Peppers Give It Away


レッチリのライブで盛り上がり必至の鉄板ソング!

グルーヴィーなベースライン、リズミカルなラップ調のボーカルに、思わず身体を動かさずにいられなくなります。

'99年のウッドストックで演奏された時の映像では、ベースのフリーが一糸纏わぬ姿でピョンピョン跳ねています!夏の野外フェスで聞けば、そのくらい開放的な気分で踊ってしまえそうな気になりますが、全裸でのダンスは自分の部屋の中くらいで留めておきましょう()

”Give it away”は「全部あげちゃえ!」のような意味ですが、そこには「与えれば与えるほど、自分に返ってくるだから全部あげちゃいなよ!」という深いニュアンスが含まれています。ただやんちゃなだけじゃなく、独自の哲学が見え隠れしているところにさらなる魅力を感じます。

ボーカルのアンソニーが見事な巻き舌でGive it away, give it away …と繰り返す高度な技()にもぜひご注目を

(選曲・文章/高原千紘)

 

 

2.K.C & THE SUNSHINE BAND Thats The Way I Like It


「ザッツザウェイ〜アーハーアーハー!」と聴こえてくると、もう人目を気にせず勝手に体が動いちゃう! 特にオーバー45(45歳以上)ならば、条件反射、パブロフの犬!? 腰をフリフリ、もしくは体のどこかが動いちゃうんですよねぇ〜。

動画はアメリカのテレビで1970年代の人気のダンス番組「ソウル・トレイン」に出演時の映像です。ほら、みんな楽しそうに踊ってるでしょう!

1970〜80年代には日本のディスコでも大人気の曲だったのですよ。

聴いたら腰を振らずにはいられない、さぁ「アイラーイケッ、アーハーアーハー!」

(選曲・文章/阪口マサコ)

 

 

3.the telephones/Monckey Discooooooo


「カラダが反応しちゃ」ニッポン代表として、ザ・テレフォンズに一票タイトルの「ディスコ」表記の小文字の「o」の多さに、ハイテンションぶりが良く分かります。シンセサイザーの音とボーカル石毛輝のハイトーンボイスを耳にしてしまえば、電車の中だろが、移動中の駅だろが、そこはディスコに早変わり。猿のよに、踊りまくってしまいます。

エレクトリックな音と、熱量のあるライブで多くの音楽ファンを汗だくになるほど踊らせる彼ら。今年で結成10周年ですが、なんと今年をもって活動休止。とはいえ、音楽はずっと残るから、まずは「Monckey Discooooooo」を聴いて、踊りまくってください。

選曲・文章石井由紀子

 

 

4.La Bamba Playing For Change | Song Around The World


楽しげなイントロに、思わず腰がムズムズしてきて、「ラ・バンバ!」と聴こえた時点で、ラテンのノリに惹かれて、問答無用で踊り出したくなってしまいます。
音楽を通して、世界に活気やつながり、平和をもたらすことを目的とした音楽プロジェクト"PLAYING FOR CHANGE

世界中のミュージシャンから収録した音を、巧みな技術で編集し、ひとつの楽曲をみんなで一緒に奏でているような演出は本当に見事です。
この「ラ・バンバ」では、メキシコ、アルゼンチン、アメリカ、オーストラリア、アフリカなど「世界各地の音楽の旅」を楽しむことができます。

(選曲・文章/コーリス)

 

 

5.シンクロナイズド・ラブ/ジョー・リノイエ


何のCMだか分からないまま「Let’s go!」のかけ声と共に、突然踊り出す女性達の姿を見ていると、最後に金融会社名が。何の関係があるのー!と思いながらも、しっかりと記憶してしまうその名前。

最初はセクシーな女性3人が踊っていたこのCM。ダンサーの人数が増え、新作が作られるたびにキレのあるダンスへと変わり、2000年に入ってからは、TRFSAMが振り付けをしたバージョンまで作られた。

1990年から10年以上もの間作り続けられ、カッコいい!と思ってしまう域まで到達したこのCM。『Let’s go!』と聞こえて来たら、つい体が反応してしまいそう!最後はかっこ良くポーズを決めたい!!ひとめを気にするのは、踊り終わってからで

ちなみに作詞、作曲、ボーカルを務めるジョー・リノイエは、近藤真彦や平井堅へも楽曲提供をしている作曲家でもある。

(選曲・文章/和久井 直生子)

 

 

6.She Wants To Move/ N.E.R.D


昨年はファレルの曲「ハッピー」に合わせて、世界各国の人たちがとても楽しそうに踊る動画がYouTubeで話題になりました。そのファレル・ウィリアムスがフロントマンを務めるグループ、N.E.R.Dによる代表曲の1つです。

ある男の連れている女性を見て、「あの女、超セクシー!たまんねー!!おい、こっちに来たがってんじゃね?!でも男が見張ってるよー。。」という感じで繰り返し歌っていて、合いの手のように入る"she's sexy"にとてもその気持ちがこもっています()

イントロで和太鼓にも似たドラムの音が鼓動のように低く響いてくると、早くもゾクゾクっと身体が疼いてしまいます。何も考えずに、本能でリズムを感じてください!

さあ、恥ずかしがらずに、踊って踊って、イッちゃってー

(選曲・文章/高原千紘)

 

 

7. Twsitn’ The Night AwaySam Cooke


この曲ほど、テーマにぴったりな曲はありません。それは、今なお様々な音楽雑誌で偉大なミュージシャンとして選出されるアメリカのソウルシンガー、サム・クックの「Twistin' The Night Away(邦題:ツイストで踊りあかそう)」です。
サム・クックが1962年に発表したこの曲は、人々がダンスしている映像からインスピレーションを受けて作られただけあり、もし、人目を気にして微動だにせず聞いていたりしたら、「おいおい、何やってるんだ。これはダンスのための曲だぜ。さあ、周りの目なんて気にせず、ツイストするんだ!」と天国のサム・ムックに怒られてしまうこと間違いありません。 
軽快なビートを刻むリズム隊、ご機嫌なピアノ、そして花を添えるホーン隊。
そこに乗るサム・クックのボーカルに身を任せたら、ひとりでに体は動き始めます。

(選曲・文章/楠木智哉)

 

8.阿波踊り


日本の伝統的な音楽にだって「アホみたいに」踊りたくなるものがあるのです「踊る阿呆に見る阿呆・・・」でおなじみ、阿波踊りですよ!!

日本の3大盆踊りと言われて、なんと400年の歴史を誇る、ダンスミュージックなのです。

阿波踊りといと、踊りの方に目が行きがちですが、ぜひとも音楽にも注目して頂きたい。楽隊は三味線、太鼓、鐘鼓、篠笛と伝統的な日本の楽器で構成されています。三味線がギターのリフのよに同じコードを進行を奏で、その上で笛がメロディを演奏します。太鼓と鐘鼓がリズムを作り・・・バンドなんです、コレ。

そして、次第にテンポが早くなり踊っている人、見ている人を興奮の渦に巻き込むのです。

冬だけど、阿波踊り。同じ阿呆なら踊らにゃ損々!!
選曲・文章石井由紀子

 

編集:鈴木健士

出典:ミュージックソムリエ協会staff blog 

ミュージックソムリエ養成講座

 

クズみたいな恋人と別れた後でも涙してしまう曲


ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ
によるもの。 

今回は「クズみたいな恋人と別れた後でも涙してしまう曲」です。浮気しまくるとか、ぜんぜん連絡よこしてこないとか・・・クズみたいな恋人と別れて、スッキリしたはずなのに、聴くと涙してしまう曲を集めました。怒りの涙でも、悲しみの涙でも、泣くことはストレス解消になるらしいので、とにかく泣いてスッキリして前に進みましょう!

 

1.くるり/Baby I Love You


どうしようもないヤツでも、1度は惹かれた相手なんですよね。相手を思いやるような優しい曲は心に刺さります。その代表格が、くるりの「Baby I Love You」です。

アコースティックギターとの温かい音と「素直になれると今すぐ笑うよ」「いつもごめんね」などの柔らかい言葉が荒れた心に染み渡り、知らぬ間に涙が溢れてきます。

相手に落ち度があるはずなのに、「もっと心を広く持てば関係は続けられたのかな・・・」と、つい思ってしまいます。とは言え、この曲にほだされて元のサヤに戻ってもロクなことはないでしょう。とりあえず相手の良いところだけを思い出し、涙したい時にはもってこいです。

 

 

2.小柳ゆき/あなたのキスを数えましょう~You Were Mine


「あー、いわゆる失恋の泣ける歌ね・・・」と軽く聴いていると、まんまと泣かされます。きっと彼女のパワフルな歌声が、心の底からの叫びのように感じられ琴線に触れるのでしょう。発表から15年以上が経っても心に残る曲です。

「出逢わなければよかったの?」というフレーズを聴くと、愛おしい気持ちやら悲しい気持ちやら、相手に対するあらゆる気持ちが、涙と共にこみ上げます。さらに「何回キスしたっけ?」と、歌の通り考え始めたら、思い出が甦って再び涙が・・・。なぜ思い出は美化されてしまうのでしょうかねぇ。クズみたいな恋人のことも、美しい思い出として振り返りながら、涙できる曲です。

 

 

3.aiko/彼のラクガキ


恋人をクズにしてしまう原因は、実は自分にあるのかもしれないのです。「今日もやっぱり連絡はない きっと忙しいんだと思ってみたり」なんて歌詞のように健気な待つ女になると、相手はつけあがるのですよ、きっと。自分の恋愛を猛省させられる曲です。

でも、この曲がすごいのは、健気な気持ちが詰まった歌詞が、アップテンポなロックのメロディに乗せられているところです。歌詞とメロディの相反が、不安な気持ちや好きでしょうがない気持ちがぶつかり合って心をかき乱す様子を見事に表現しています。

反省しつつも、当時の不安で苦しい気持ちも蘇ってくるので、あの時に流せなかった涙は、ここで流してしまいましょう。

 

 

4.Nora JonesHappy Pills


洋楽の失恋ソング・クイーンと言えば、テイラー・スウィフトが代表的ですが、ノラ・ジョーンズも負けていません。

ハッピー・ピルズは「幸せの薬」って意味だから、さぞかし明るい曲かと思いきや、もの凄くダークです。ノラ・ジョーンズの少し憂いを帯びた声が、相手への別れの言葉を穏やかに歌います。「あなたがいなくなって 私は活き活きとした気分」など、辛辣な言葉を穏やかに歌うのは、まるで柔らかな笑顔を浮かべながら、相手の心にグサーっと刺さる言葉を言ってやったかのようです。

相手にトドメを刺すような曲を聴けば、今まで張りつめていた心も解放され、ホッとした喜びで一筋の涙が頬に伝うでしょう。クズみたいな恋人のことは、思い切り嫌いになるとラクになるのです。

 

 

5.Michel JacksonRock With You


そもそも「なんであんなヤツと付き合ったんだ?」と思い返すと、だいたいは押しが強くて、熱心に来るからなんです。まぁ、その後は即、浮気とかしますけど。でも、押しの強さは、この曲のロマンチックな感じにも近くて・・・ぶっちゃけ嫌いじゃない。だからダメなのね。

1979年に発表された「Rock With You」は、ロマンチックなうえ、ゆったりとしたディスコサウンドなので、体を揺らしながら聴ける気持ちの良い曲です。「ねぇ瞳を閉じて リズムを感じて」から始まり、「君と一晩中踊りたいんだ」なんて甘い言葉を歌い上げられたら、メロメロです。

あぁ、付き合う前のあのロマンチックな時間に戻れれば・・・なんて思うと、泣けてくるのです。

 

 

6.片平里菜/女の子は泣かない


最後は、少し前向きな曲を。相手がどんな人物であろうとも、やはり失恋することは悲しく、心がヒリヒリするものです。でも、次に向かって歩きださないと、いつまでも心は痛いままです

悪いオトコに引っ掛かって涙するのではなく、「あなたみたいな奴のために 女の子は泣かない」と歌う曲は、痛んだ心を強くしてくれます。この曲を歌う片平里菜は、福島県出身の22歳のシンガーソングライター。2013年にメジャーデビューした注目アーティストです。

失恋の悲しい夜を越えた次の朝、光が差し込む部屋で出かける準備をしている時のように、前向きな気持ちにさせてくれます。まっすぐな歌声に背中を押されながら、「女の子は泣かない」と呪文のように唱えて、次のステップに進みましょう。

 

 

(選曲・文章/ミュージックソムリエ:石井由紀子)

 

編集:鈴木 健士

editor:鈴木 健士

出典:ミュージックソムリエ協会staff blog 

ミュージックソムリエ養成講座

 

「今年こそ幸せGET!新年に聴きたい開運ソング」

 

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエによるもの。

今回のテーマは、「今年こそ幸せGET!新年に聴きたい開運ソング」です。2015年がスタートして1週間。幸せに向かって進めるような楽曲を集めました!聴いて行う開運祈願にどうぞ。

 

 

1.サンボマスター/できっこないをやらなくちゃ


 

新年に立てる「今年の目標」って、割と高めに設定しちゃいませんか?それで、途中で投出してしまって、ハイ終了!なんて経験、1度はあるはず。

でも、せっかく立てた目標だし、頑張って動いていきましょうよ。そうすれば、自ずと運も開けてくるものです。高い目標に対して不安になったり、足がすくんだりする時、背中を押してくれるのが、サンボマスターの「できっこないをやらなくちゃ」。

3ピースの力強いロックで「あきらめないでどんな時も 君なら出来るんだどんなことも」と歌うのを聞くと、挫けそうになる気持ちが奮い立ちます。「とりあえず立てた目標だし、諦めちゃえ」なんて逃げずに、傷だらけになって立ち向かったら、年末はキラキラと輝く笑顔で過ごしていることでしょう。

ボーカル山口隆のように、熱く全力疾走して、自分の手で運を掴みましょう!

(選曲・文章/石井由紀子)

 

 

2.ヘンデル/オラトリオ「メサイア」より、ハレルヤコーラス。


 

ヘンデル作曲のオラトリオ「メサイア」は、バッハのマタイ受難曲と並ぶ宗教音楽の双璧とも言える大曲で、3部構成の2時間半に渡る大曲です。

ご紹介するのは、第2部の最終曲の「ハレルヤ」、通称「ハレルヤコーラス」です。

 

ハレルヤ(Halleluha)とは、ヘブライ語のハラルー(賞賛するという意味)と、ヤー(神という意味)が結合した言葉。

「ハ〜レルヤ!」と連呼しながら、神を賛美する合唱曲ではありますが、その語彙よりも、わだかまりを感じない、わかりやすい旋律と軽快なリズムは、人の心を明るく、晴れやかな気分にするような、とても高揚力のある合唱曲として、世界中で愛されるコーラスの一つとして知られています。

 

正月になると初詣に行く、縁起をかつぐ、家内安全、商売繁昌、と宗教的な意味合いというよりは、一年の始まりに、良い一年になるようにと願う気持ちは誰もが持っているもの。

ハレルヤコーラスを聞いて運気を呼び寄せ、素敵な一年の幕開けにしませんか?

(選曲・文章/堀川将史)

 

 

3.Man In The Mirror / MICHAEL JACKSON


 

新しい年を明るい気持ちで迎えられる人もいれば、そうでない人もいる。

去年までは良いことがあまりなかった。あるいはその兆しを見つけることができなかった。

「新年と言っても、暦が変わっただけじゃないか。数字が変わったからって人生の何が新しく変わるというのか。」そんな言葉がふと心の中に浮かぶ。

でも変わりたい。この新年を区切りに、これからは自分の人生を自分の手で掴み取りたい。そんな切実な願いを持った人を強力に支えてくれるであろう曲、それがかのマイケル・ジャクソンが遺した名曲、「Man In The Mirror」です。

 

Man In The Mirror」は、1987年に発表され、全世界で4,500万枚以上を売り上げたモンスター・アルバム『Bad』に収録。シングルカットもされ、当然のごとく全米1位を獲得。マイケルの数多くの名曲の中でも屈指の人気を誇ります。マイケルの死後に公開された映画「This Is It」のエンディング曲としてもお馴染みのはず。

 

「世界を変えたいなら、まずは鏡の中の男(自分)の行いを変えることだ」

 

シンプルで力強く、ある種宗教的ともいえる普遍的なメッセージが、マイケルによってソウルフルに歌いあげられ、ポップで爽やかなサウンドはゴスペル風コーラスと相まって、壮大かつ劇的な広がりを見せていきます。生涯をかけて世界を変えようとしたマイケルが歌うからこそ、この曲は比類なき説得力をもって聴く人の胸に迫ってきます。

(選曲・文章/伊藤 威明)

 

 

4.ショパン「舟歌」(Barcarolle バルカローレ/アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)


 

184546年にかけて書かれたショパン(1810生〜1849)晩年の作品です。

「バルカローレ」はヴェネツィアの運河を渡るゴンドラ(手漕ぎ舟)の船頭が歌う歌のことを言います。

作曲当時、ショパンの病気はますます悪化、恋人ジョルジュ・サンドとの関係も終わりが近づいていました。しかし、これまでの彼女との楽しかった想い出全てをこの曲に投影したのではないかと思えるほど、キラキラとした輝きに満ち、前向きな印象さえ感じます。

穏やかな日差しの中、付き合い始めたばかりで幸せいっぱいの恋人達(ショパンとサンド)が、小舟に揺られて楽しげに微笑み合う…そんな様子が目に浮かぶようです。

聴く度に、甘酸っぱいような、ほっこりと温かい気持ちに包まれます。

新しい年、素敵な恋が訪れますよう、願いを込めて…♪

(選曲・文章/高原千紘)

 

 

5.栗コーダーカルテット/ピタゴラスイッチ オープニングテーマ


 

NHK Eテレ「ピタゴラスイッチ」のオープニング曲。

ビー玉がスイスイと色んな仕掛けを進み、ゴールまでたどり着くピタゴラ装置。人生そんなにスムーズに進まないけれど、軽やかなステップのように弾むこの曲を聴いていたら

「ここは、こんな風に言ってみたら伝わるかも」「あれ、これをこっちに変えてみたらいいんじゃない?」なんて、物事を見る方向を変えると言う事を思い出させる、キッカケの「スイッチ」を押してくれそう。

去年上手くいかなかった事も、今年はきっと...いや、絶対上手くいく!!

知久寿焼(たま)のバックバンドを笛でやろうと飲み会で決め「とりあえず」始動した栗コーダーカルテットも、2014年で20周年を迎えた。また次の10年へとスタートを切った彼らの楽曲と言う事で、なんだか縁起も良いのだ。

(選曲・文章/和久井直生子)

 

 

6.杏里/悲しみがとまらない


 

レコードでの音楽の提供が通常だった1983年にリリースされた、杏里のヒットナンバーです。

 

彼氏を自分の友達に奪われてしまった女性の気持ちを歌っています。まるで杏里本人が主人公のように聞こえる、歌手と等身大の女性を表現している曲です。プロデューサーは角松敏生。

 

この2人のコンビでのヒット曲というと「CAT'S EYE」も有名ですが、開運ソングならば、こちらの歌ではないでしょうか。

人の心は、一度悲しみや嘆きを外に出してからでないと幸せを容れるスペースがないままになってしまいますよね。

それならいっそ、一度悲しいストーリーを綴った曲を聴いて、まずは心の固まった部分をほぐしてあげる事が開運への一歩ではないでしょうか?

 

昔の心の傷跡に気が付く人、今の自分の心の中にある悲しみに気が付く人、初めて聴いて、新鮮に感じる人。懐かしい当時を思い出して、また明日に進む気持ちを湧き立たせる人もいるかもしれません。

 

余談ですが、私が大好きな星占いでは2015年は獅子座と乙女座がとてもラッキーな運勢に恵まれる星座だそうです。もしそれが本当なら・・・獅子座の角松敏生と乙女座の杏里のエッセンスが沢山入った2人が作った音楽だったなら聴いただけで運のおすそわけをもらえそうですよね。

2015年の開運ソングとして聴いてみては如何でしょうか?

(選曲・文章/宮川桃子)

 

 

7林明日香「風の凱歌」

13歳「ake-kaze」で衝撃的なデビューを飾った林明日香の2ndAlbum『初戀』に収録された作品「風の凱歌」は当時15歳の林明日香自身の気持ちを歌ったものです。映画ポケットモンスター「七夜の願い星ジラーチ」の主題歌として発表された3rd Single「小さきもの」は全世界で初の日本語主題歌として起用され世界から絶賛を浴びましたが、天才ボーカリストと称されたものの、その後大ヒットに恵まれず、それでも自分は一生歌い続けいつか必ず栄光を手にしたい、そんな決意表明の作品として発表されました。
「あなたの背中をいつも見ていた いつか先に行ける日が来る 信じてる その日を 力よ届け 栄えある光浴び 高く輝かに この身を讃える 炎燃え」
この部分がオリンピックに通じるものがあると話題になり、当時多くのアスリート達がテーマソングにしたと聞きます。
その林明日香も現在25歳、一昨年七月に北京オリンピック柔道金メダリストで格闘家の石井慧と結婚し、現在は第1子を身ごもり、来月に出産予定だそうです。
この歌は勝利者の歌ではありません。勝利を目指す人のテーマソングだと筆者は思いました。昨年どうしても手が届かなかった結果を今年は必ず出したい、そんな人に贈りたい1曲であります。
(選曲・文章/レッドミストアイランド)

 

 

8.喜多郎 / 饗宴 (Matsuri)


 

A Happy New Year!!」とみんなでパーティーもいいけれど、やはり日本に生まれたからには、日本人らしく新年を迎えたい。

たまには神妙に、古来から脈々と受け継がれてきた祭祀に想いを馳せながら、1年の始まりに感謝したい。

そんな方にお勧めしたいのが、日本が誇る世界的アーティスト喜多郎が1990年に発表し

たアルバム『古事記』からの人気曲、「饗宴 (Matsuri)」。『古事記』は、そのタイトルが示す通り、日本最古の歴史書と言われる古事記に記された日本神話をベースに、世界各地の神話や伝承のエッセンスを盛り込んだコンセプトアルバム。

かのビルボードのニューエイジ・チャートで、日本人初の8週連続第1位を獲得し、既に世界的に高まっていた喜多郎の人気を不動のものとした一枚です。

 

「饗宴 (Matsuri)」は、そのアルバムの中でも終盤のクライマックス、天岩戸の前で繰り広げられる神々の饗宴を表現した楽曲で、喜多郎のキャリアを代表する楽曲の一つでもあります。

イントロから特徴的に響く和太鼓を除けば、当時隆盛を誇ったエレクトロニックなビートや、南米のフォルクローレを思わせるメロディなど、盛り込まれた要素の一つ一つは必ずしも日本的とは言えないものの、それらが重なり合うと見事に日本的な情緒を醸し出すところが、喜多郎サウンドに宿ったマジックだといえるのではないでしょうか。

曲の終盤、天照大神が天岩戸から顔を出し、世界に光が戻る場面では、(古事記では、皆既日食を暗示したという説もありますが)巡る季節や、自然の大きな営みに畏怖と感謝の気持ちを抱いていた古代の日本人の心情が、鮮やかに蘇ってくるような気がします。

 

(選曲・文章/伊藤 威明)

 

 

 

編集:石井由紀子

editor:石井由紀子

出典:ミュージックソムリエ協会staff blog 

ミュージックソムリエ養成講座(http://ms-kouza.jp 

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